タロットの起源や歴史をかんたん解説！作ったのは誰？もともとは占いじゃなかった？

現在、占いのツールとして知られ、世界中で愛用されているタロットカード。

皆さんはタロットに対して、どんなイメージをお持ちですか？

絵柄から「なんか怪しい」と感じたり、「予言みたいで怖い・・」などのイメージをお持ちの方もいるかと思います。

でも実はタロット、もともと「占いのツールとして誕生したわけではなかった」のです。

タロットが現在のように「占いのツール」として使用されるようになったのはいつ頃からで、どんな経緯からなのでしょうか。

タロットの起源や歴史について、簡単に見ていきましょう。

タロットのイメージが変わるかもしれませんよ。

タロットの起源と歴史は？

タロットって、いつどこで生まれたのでしょうか。

タロットの起源については諸説あり、古代エジプトだとする説もあるのですが、学術的な根拠はないようです。

タロットの発祥は不明です。

タロットの歴史/15世紀に貴族の贅沢品として制作

発祥は不明とされているタロットですが、現存する最古のものは15世紀の北イタリアで創られた「ヴィスコンティ・スフォルツァ版」です。

貴族が遊ぶカードゲームの札として作られました。

一枚一枚手書きで創られ、当時としては贅沢品だったようです。

タロットの歴史/16世紀にカードゲームとして普及

その後タロットは、16世紀頃から手書きから木版画で製作されるようになり、量産されるようになったことで貴族の贅沢品だけではなく、庶民の遊技・カードゲームとしてヨーロッパ全土へ広まっていきました。

その後、現在の「マルセイユ版タロット」の元祖と言われているものが、17世紀にフランスのマルセイユで誕生し、18世紀に隆盛。

当時のタロットですが、カードゲームとしてだけでなく、ギャンブルとして使用されることも多かったようで、禁止令が度々出されたとも言われています。

この頃まではまだ、タロットはカードゲームとしての使用されるだけで、占いのツールとしては使用されていなかったのですね。

タロットの歴史/18世紀に占いとしてのタロット誕生

タロットが占いとして使用されるようになったのは、18世紀、フランスのエッティラの新解釈「エッティラ版タロット」が始まりです。

エッティラはタロットを「カード占い」の手法で編み出し、世界で初めて職業として「タロット占い師」という肩書きを持ちました。

ちょうどその頃、フランスは革命前後で社会情勢が不安定な時期だったため、未来を占うツールとしてタロットは人々の間でとても流行したようです。

タロットが占いのツールとして広く普及したのは、混沌とした時代に生きる人々の不安が背景にあったのですね。

ウェイト版タロットの誕生

18世紀より、カードゲームから「占いのツール」として人々に浸透していったタロット。

現在、世界で最も使用されているタロットは、19世紀始め、アーサー・エドワード・ウェイトが制作した「ウェイト版」です。

（イギリス・ロンドンのライダー社から発売されたことから「ライダー版」とも呼ばれています）

ウェイトは、当時所属していた「黄金の夜明け団」（隠秘学結社）の解釈をもとにデザインし、イラストはパメラ・コールマン・スミスが担当。

長い歴史の中を引き継がれ、タロットカード「ウェイト版」（大アルカナ22枚、小アルカナ56枚）は、現在も世界中で多くの人々に親しまれています。

ウェイトは占いに懐疑的だった？

現在、世界中の人々に使用されているタロット「ウェイト版」ですが、実は制作者のウェイトはタロットを「占いのツールとして制作したわけではない」とする見方もあります。

ウェイトは占いに対して懐疑的だったとか。

その見解によると、ウェイトはタロットを「宇宙の原理」や「宇宙観」を表現するために制作したものではないか、としています。

まとめ

タロットの歴史について見てきましたが、いかがでしたか？

タロットはもともとカードゲームとして誕生し、占いとしてのツールではなかったのですね。

起源は不明ですが、古い歴史があることもわかりました。

長い年月を経てもなお廃れることなく、現代に受け継がれているタロット。

タロットに込められた深い意味・神秘的な絵柄が、時代を超えて私たちを魅了するのでしょうね。

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